土地購入や建て替えをご検討中の方から「セットバック」(道路後退)についてよくご質問いただきます。
セットバックとは、4m未満の道路に接している敷地に建つ既存建物を解体し、新たに建築する際に、道路の中心線から2m後退した場所を道路境界線とし、それより奥に建物を建てなければいけませんという決まりです。
セットバックができた理由
セットバックの意義とメリット
自宅前だけをセットバックして道幅が広くなっても、周囲の家はセットバックしていないため道幅は広がらない!
前面道路への入り口は狭いままで、車は駐車し辛い!
こういう状況でもセットバックする意味はあるのか疑問、
土地が小さくなる分損した気持ちになる!
・・・と思われる方も多いかと思います。
■救急車両が入れる
セットバックの最も大きな目的は、救急車両が入れる道路ができるということです。
車が進入できないところで、もし火事が起きたら、急患がいるのに救急車がたどり着けない、このような危険を回避するためにも道路を少しずつ広げることはとても意義があることだと言えるでしょう。
■延焼の防止
火事が起きた場合、道路が狭いと向かいの家にも延焼して大きな火災になってしまう危険があります。
さらに類焼しているのにも関わらず、消防車もたどり着けないとなると、大災害になってしまう危険があります。
■治安、景観の改善
道幅が狭いと、道路が暗くなります。そのため、治安的にもあまり良くない環境になる恐れがあります。
また、道路が拡幅されて広くなることで景観も改善され、良好な日当たりを期待できます。
■道路後退部分は固定資産税が発生しない
新築を建てる際、セットバック部分には建物は建てることができませんし、建築面積(建蔽率や容積率)にも算入できません。
それでも自分の土地として持ち続ける以上、固定資産税だけが掛かることになります。
そのため、道路として提供するのですから、税金が発生しないように手続きをした方がメリットがあると言えます。
セットバック後、何の手続きをしなくても固定資産税が減免されるとは限りません。
役所等への申請など、個別での手続きが必要となりますのでご注意ください。
セットバックと駐車の関係
セットバックにかかる費用負担
まとめポイント
セットバックにより土地の面積が狭くなるので、新築または建て替えに伴う条件をしっかりリサーチすること!
防災や防犯の観点から安心!
セットバックした部分は固定資産税の対象外!